"HaKU"カテゴリーの記事一覧
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HaKUというバンドを知ったのはjubeatだった。
その音楽ゲームは私がやっていたわけじゃなかった。
学生時代、jubeatでせわしなく動かす友人の指を見つめながら聞く、そんな思い出だ。
友人すらただ全曲コンプリートするためだけにプレイしていたにすぎなかっただけの、そこらへんにありふれたJ-popの片隅にいるバンド。
社会人になって、矢の如く過ぎたる光陰の一日。
私は「HaKU」と書かれたアルバムをレンタルショップが目に留まる。
正面に「HaKU」。きっと正面を向いていなければ気づくこともなく通り過ぎた。
気まぐれにつかんで私はレジへ行き、おもむろに帰りの自動車の中、CDをつっこんで再生ボタンを押す。
01.光
02.ないものねだり
03.解放源
04.Karman Line
05.Gravity
06.1秒間で君を連れ去りたい
07.アステリズム
08.masquerade
09.everything bu the love
10.What's with him
11.dye it white
12.the day
13.think about you
14.hapiness~シアワセノオト~
15.衝動
16.---------
17.---------
このアルバムはHaKUという名のバンドの一生。
生まれ、成長し、悩んで、そして死んでいった。
人間ならば写真、バンドならば音楽。
人生の「アルバム」めくるように一曲ごとに移ろう感情。
そんな「或る人間の一生」のようなものを感じる名盤である。
……それっぽく書いてみました。でもこれはまごうことなき本心です。
1.光
おそらくデビュー曲。
売れたいとかじゃない。ただ自分の中にあった有り余るパワーをぶつけた曲。
この曲を作った人はおそらく極端にネガティブな人間だろう。
恐怖とか焦燥とかネガティブな感情から逃げるために必死にポジティブになって書いた作品。
6.1秒間で君を連れ去りたい
自分の感情だけじゃなく、もっといろんなものを背負って生まれてきた曲に聞こえる。
売れるためのキャッチーさを意識したり、そんな中にも自分も感情を混ぜ込んだ。
そういった複雑さ、難しさが曲に表れている。ただ「キャッチー」ではない葛藤が入り乱れた曲。
8.masquerade
完全にキャッチーに振った曲。これが私がjubeatで初めて聞いた曲。第一印象はただ変わった演奏をするなぁと。世間ずれした音楽だなぁと。だからなにも揺さぶれなかった。この曲作った人がもしこれが満足した曲だというならきっと今でも解散していないし、自分も一生聞いていなかったと思う。
10.What's with him
HaKUが狂いだした曲。いろんなことをやってきて夢が叶ってしまってどこに進めばいいのかだんだんわからなくなってきたような印象。だから全部英語の歌詞に挑戦してみたんですよね?
14.Happiness~シアワセノオト~
この曲からは苦しみしか伝わらない。なのにタイトルが「Happiness」。どこまでポジティブな歌詞から伝わってくるのは「苦悩」ばかり。最後のサビとかまるで悲鳴でとても聞いていられない。
もし本当にこの曲が本心なら、Vocalを女性になんてしない。
もし本当にこの曲が本物なら、もっとギターなりで自己主張したはず。
15.衝動
まるで死を受け入れたような音楽。できることはすべてやったしもう続けられないとも聞こえる。今までのいろんな要素が混ざった、限界すらも混ぜ込んだ曲。
HaKUさん。さようなら。あなたはできることをやり切った。むやみに続けても腐るだけだから、このタイミングで終わらせるべきだったと私は思います。
美しいまま終わってくれてありがとう。PR